Our Vision

小さな農園から始まる、新しいコーヒーの未来

どこか遠い海の向こうで作られた農作物と感じるコーヒーの世界は生産者の立場が非常に弱く、市場の1割ほどしか農家に還元されていないというちょっと寂しい飲み物なのです。
そこで消費国である日本で栽培している私たちだからこそ、生産者の立場でわかることがあると感じ、生産者と消費者がお互いを理解する場所を作ることにしました。

土づくりから飲みほしたコーヒーカップを洗うところまで知ることが生産者と消費者同士の公平な関係の道を切り拓くことにつながると信じて活動しております。
日本独自の農業やアイデアを取り入れたモノづくりで世界の生産者と協働し、生産者と消費者をクロッシングさせ搾取構造の最たるコーヒーという農産物の課題解決に取り組んでいきます。

そもそもコーヒーって?

コーヒーノキという実のなる植物

一般的に飲まれているコーヒーは、正式にはカタカナで「コーヒーノキ」と書かれアカネ科の植物の実の中に入っている“種子”部分を焙煎したもの。

コーヒー栽培について

コーヒーベルトという地域で栽培

コーヒーの栽培に適しているとされる赤道をはさんだ北緯25度、南緯25度の間の地帯をコーヒーベルトと呼びます。八重山諸島を除き日本での露地栽培は26~30度とコーヒーベルトからやや外れているにもかかわらずコーヒーが育てられるようになったのは栽培技術の向上+地球温暖化による影響もあるのかもしれません。

アグロフォレストリーについて

アグロフォレストリーとは農業・林業を一緒に行い広大な自然と共生し、また植物同士や生態系の相互作用によって農薬を減らすこともできる最先端農業です。現在のコーヒー産業では大規模に農地を開墾し多種多様な生物の棲家まで奪いながら効率的に生産を行う大農園も多いのが現状です。様々な樹木と共存した半日陰で栽培したコーヒーの方が生産費用はかからず、品質も高く、生産者が農薬にさらされることもなく本来の生態系を維持することができるのです。
森の珈琲学舎では日本で唯一環境負荷のないアグロフォレストリーや生態適合農法を取り入れた栽培方法を学ぶことができます。

“コーヒーの木まるごと”について

LITTLE FARM FUTUREではこれまでコーヒーの種子以外の葉、花、果皮などコーヒーの木まるごと使ったNew craft drinkを開発してきました。生産地の中には古くよりコーヒーの葉や果皮までお茶として日常的に取り入れ親しんできた地域もあります。

“生産者はコーヒーのタネ(豆)だけを作っているのではない、コーヒーの木を育てているのだ”。生産者が作るコーヒーの木は全てが主役であり価値ある農産物だという認識を高めていくことにより、次の時代に続くコーヒーの新たな文化を作るとともに、不均衡なコーヒー産業を見つめ直す機会となります。

フルーティな果実、甘みのある葉、蜜たっぷりの花・・・

コーヒーの木まるごと全て美味しくいただく抽出やアレンジ方法などを学んでいただけます。

コーヒーを取り巻く現状と課題

スペシャルティーコーヒー文化の広まりにより、品質と一部の生産者の暮らしの向上をもたらし日本国内でもおいしいコーヒーが飲めるようになったことはありがたい恩恵です。しかしコーヒーの生産者はますます多様化し、生産者の間で豊かさと貧しさの二極化を生み、効率化や設備投資ができない小さなコーヒー農家やコモディティコーヒーを作ることしかできない大半の農家は低賃金重労働や農業離れなど多くの問題を抱えているのがコーヒーという農産物なのです。お互いを知り農家と消費者の距離を縮めていくことが問題を解決する糸口になります。コーヒーが抱える問題を共に考えていきませんか?